11 尚央の家出~早瀬拓海~

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 そう言うと、不意に尚央は拓海の腰に手を回し、ぎゅっと抱き寄せた。その瞬間、拓海の胸元にはキスが落とされる。不意打ちのキスにはドキッとさせられたが、拓海は微笑み、「まだ、だめだよ」と囁く。それから、不服そうな尚央の頬にそっと口づけた後、彼の肌を撫でながら、胸元から腹へ、腹から腰へ、さらに下へと手を移していく。 「どうしてだめなの……」 「先に尚央のこと、とろとろにしてから。おれは後でいいの」 「とろとろ――……、あっ……」  拓海が尚央の股の間を指でちょん、ちょんと突くと、尚央はその度に腰をよじらせるようにして艶やかな声を漏らした。その反応がたまらなく可愛らしくて、拓海はぱんぱんに膨らんでしまっているそこを、今すぐにあらわにさせたくなる。  「ほらぁ、尚央……。ここもう、こんなにぱんぱんじゃん……」 「ん……、あぁ……っ」 「かわいいー……」  ベルトを外し、ズボンのボタンを外し、ファスナーを下げる。すると、尚央が懇願するように言った。 「拓海……、僕、ズボン脱ぐから……」 「うん?」 「この前みたいに、触ってほしい……」  その表情の艶やかなことといったらない。ゾクゾクと欲望を煽られ、拓海は頷いた。 「いいよ。いっぱい触ってあげる。尚央、横になれる?」 「うん」  尚央はやはり従順に、ソファに横になった。拓海は彼のズボンをずり下ろし、まだ下着を纏ったままの膨らみを前にごくり、と生唾を飲む。そうして、そこへ一度だけ口づけ、そのまま顔を埋めていく。 「あ、あぁ……っ」  尚央が喘いだ途端に膨らみが蠢き、その頂きにじんわりと染みを作っていく。拓海はそれを見つめ、蠢く膨らみに舌を這わせた。そこはムクムクと動き、さらに大きく膨らみ、あっという間に硬さを増していく。 「あぁ……、う……」  膨らみの染みがみるみるうちに広がっていく。拓海は下着の中が今、どうなっているのかを想像し、また生唾を飲んだ。ドキドキしながら手をそこへ忍び込ませると、その中は灼けるような熱を帯びていた。 「わ……。尚央、パンツん中、すげえあっつい……」 「あぁ……、う、ごめ……、なさ……」 「謝らないでいいんだよ。おれは嬉しいんだって、そう言ったでしょ」  拓海は、尚央が快感に悶えるのを眺めながら、下着の中で硬くなっていくものを握る。硬い肉棒はすでにとろっとした体液を纏っていた。 「もうこんなに濡れてる……。パンツも脱いじゃおっか」 「ん……」  尚央はこく、こくと頷き、腰を上げて下着をずり下ろす。拓海がそれを手伝ってあげると、尚央はそのまま、足首の辺りで足枷のようになっていたズボンもいっしょくたに脱ぎ捨てた。尚央はすべてあらわになった体で横たわり、股の間で逞しくそそり立つ肉棒を、恥ずかしそうに両手で隠している。その姿に、拓海はまた興奮させられる。 「尚央、本当に綺麗な体してるね……」 「え……、そ、そんなことない……」 「綺麗だよ。それにここ……」 「あ……っ」 「やっぱり、おっきいな……」  尚央の両手を股の間から退けると、ぶるんとその頭が揺れる。それは、尚央の純粋さや繊細さ、透明なガラス細工のような美しさからは想像もつかないほどずんぐりとしていて、逞しかった。先端にちゅ、と口づけると、尚央の体がビクッと震える。 「ん……っ」 「かーわいい……。舐めちゃお……」 「え……、ちょっと待っ、あぁ……っ」   尚央の制止を聞かずに手首をぎゅっと押さえつけ、肉棒の頭を咥える。その瞬間、尚央の体がまたビクンッと震えた。拓海がそのまま、咥えたものをじゅるっと吸い上げると、口の中でそれは体液を滲ませながら、より硬さを増していった。 「あぁ……、あ……、た、拓海……」 「きもちい……?」 「ん……、きもちい……」  尚央がこく、と頷く。拓海は目を細めて、彼の肉棒の輪郭を舌でなぞってから、再び彼の肉棒を咥え込む。今度はできるだけ深く。そうしてそのまま、もう一度じゅるっと吸い上げた。 「ああぁ……っ、あ……、拓海……」  尚央は拓海の名前を呼びながら、僅かに腰を揺らし始める。拓海はそんな彼の姿を見つめながら、何度も何度も、尚央の肉棒を吸い上げた。口の中で出し入れを繰り返す度にどんどん膨らんでいくそれは、拓海の唾液と先走りの体液にまみれ、滑りを増していく。 「あぁ……、待って……、だめだよ、あぁ……っ」  待たないよ、尚央……。おれはもう、これ以上我慢なんかできないんだから……。 「あぁっ、あ……っ」  尚央が止めても聞かず、拓海は口を離さない。尚央の肉棒をしゃぶりながら上へ下へ、リズムよく出し入れを始める。尚央は艶やかな声で喘ぎながら、ビク、ビク……と腰を揺らしている。わかっている。このままではきっと彼は、あっという間に果ててしまうだろう。 「あぁ……っ、拓海、だめだっ……て……」  けれど、拓海の口淫に悶えている尚央を前に、拓海の興奮は増していくばかりだった。彼と早く一つになりたい。この体の奥で繋がって、快楽に溺れたい。けれど、尚央の喘ぐ姿があまりに艶やかで、もっと嬌声を聞いて、快楽に溺れる姿を見たくもなった。その一心で、拓海は口淫を続ける。 「あぁっ、あ……、そんな、したら……、で……、でちゃうからぁ……」  いいよ……。尚央の、ちょうだい……。 「あぁ……っ、あっ、う……、た、拓海……、あぁ……っ、でる……、でちゃ……、ああぁん――ッ!」  尚央が一際艶やかな声で喘いだ直後、拓海の口の中で、彼の肉棒がドクンッと痙攣し、生温い体液を吐き出した。拓海はそれを喉の奥へ流し、ごくん、と飲み込み、唇を離す。 「あぁ……、ごめ……、僕、我慢できなくて……」  胸を上下させながら、尚央は顔を両手で覆う。拓海は微笑み、彼の手を退けて、ちゅっと唇にキスを落とした。 「いいの。きもちよかったでしょ?」 「うん、すごく……、んぅ……」  何度も何度もキスをして、唇を食んで、舌を絡め合う。尚央の手をきゅっと握ると、彼はちゃんと握り返してくれる。「好き」と囁けば、必ず「僕も好き」と、そう返してくれる。しかし、どうしたことだろう。こんなにも可愛らしいのに、尚央の肉棒は全くタフだった。まだ僅かに痙攣しながらも、少しも萎えていないのだ。 「ねぇ、大丈夫? 尚央の……」 「あぁ……っ、だめ、待っ……、あぁ……」 「まだこんな硬いけど……」
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