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他の惑星の人々はまるで神でも見るように我々を迎えたが無理もない、他の惑星に人が居るなんて考えた事もない人達なんだろう。
どうやらこのサーバーでも管理者権限は有効らしく、その世界で『最長老』と呼ばれる存在の元へいく事になった、広さはあるが石を積んだ壁とわらぶきの屋根、俺達のサーバーの文化レベルからすれば数千年は遅れているようなレベルだが、このサーバーには魔法がある、ファンタジーの世界にワクワクしながら辺りを眺めていると「魔法を授けてくれる」ようだ。
他の宇宙飛行士たちが魔法を授かっているのを見ると『最長老』が触れたところから蛍光色の光が放たれている『あれはプログラムの一種か?』よくみると0と1で構成された光が俺達のサーバーの人類にまとわりついている。
「なる程ハッキングか!」
魔法が使えない設定のデータに魔法が使えるデータを上書きしているようだった、仮想現実のデータ同士だからそのやり取りが可能なのだ「じゃあ俺には使えないじゃないか」そう思っていたが。
そう、今は俺もデータ化されているアバターだ魔法のプログラムは俺にもインストールされた。
「しかし、この方法だと現実的世界にフィードバック出来ないな」
我々のロケットは自分達の惑星の帰路についた。
なる程ね〜
仮想空間で魔法が使えるようになると、意識すれば世界をデータとして可視化することが出来るようになっていた、元の管理者権限ではできなかった行為なのでこのアバターに魔法がインストールされたと言う事が分かる、魔法のレベルが上がればこのデータを改ざんし、例えば火の玉を飛ばす事が出来るようになるようだ。
ただ、どうすれば魔法のレベルが上がるのか分からなかった。
「どうでした先輩?」
メンバー達がフルダイブから戻った俺に質問するが、お手上げのポーズを取らざるを得なかった、なにせ「ただのハッキング」だったから。
それでもサーバー間でのデータの移行が可能なら色々研究のしがいがあるのでは?と気持ちを切り替え「他のテーマに替えるしかないかもな」と、努めて明るく提案した。
「魔法に関しては他のサーバーがリードしてるでしょ〜」
「だよな〜」
「第一回みたいに棚ぼたみたいな事が起きるかもしれないから焦らず行きましょうよ」
もしかして?という気持ちが先走っていらん事をしてしまったなと反省しつつ今後の方針をどうするか、各自宿題として解散となった。
他の大学と共同で作業するのも良いかもな、ファイアウォールを低めに設定して他のサーバーからこっちに来られるようにしたら魔法が使えるドットが増えるかもな、それに他のサーバーで赤いドットが出てるかどうかも気になるし。
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