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 へえ。竜ちゃんが、竜宮小僧か……。  納得できるというものではないが、どこかで、そうであって欲しい、という気持ちになった。  「もしそうなら、本当に願いを叶えてくれるかもしれないね」  そう言ってフッと笑う篤志。  そろそろ行かなければいけない。  イスから立ち上がると、彩名が再び心配そうな眼差しを向けてきた。  「大丈夫。ちゃんと帰ってくるよ」   そう言い残し、篤志は部屋を出た。
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