祈るお姫様と三人の執事

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 二人の兄は(だま)ってしまいした。そして元気なくお城の中に戻って行きました。 「ありがとうセレン。あなたはずっと頑張って来ました、私は見てましたよ。そしてロムとケミクルもちゃんとあなたを見ていたでしょう」  スミル姫の声は優しい音色(ねいろ)となり国中に広がっています。国中の人がこのスミル姫からセレン姫への継承を聴いてます。 「ただ最後の最後で、あの真面目な二人はあなたと私を想う気持ちが、少し違うところに行ってしまったようです」  スミルは最後に言いました。 「おめでとうセレン姫様」 「ありがとう、スミル。あなたとお友達になれて本当に良かったわ」セレンには見上げている青空が笑ってるように見えました。 「スミル、お元気で……」  セレン姫はたった1人で祈りました。  セレン姫はそれから国の人達の為に一生(いっしょう)懸命(けんめい)に分け与えていきました。(とみ)と、希望(きぼう)祝福(しゅくふく)を。  そして、精一杯の愛を込めて。
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