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9 エピローグはブルー。
猫殺しの犯人は早晩捕まった。
それが隣町の図書館の学習室にいた高校生だったので、松丘と牧生と三人で驚いた。
「そういえばあの大きな舌打ち、どっかで聞いたことがあるような気がしてたんだ。」
あたしの記憶力だって、バカにできない、と自画自賛する。
動機は受験のストレスだと言う。
「同じ受験生として許せないな」
牧生はまじめ腐った顔で、顎を撫でていた。
なずなが警察沙汰の事件に巻き込まれ、錯乱したパパが毎日登下校に付き合うと言い出すのをママと姉ちゃんが止めたり、でも帰りだけは車で迎えに行くわ、と言うママを今度はなずなが止めたりしながら、秋の深まりとともに事態は少しずつ落ち着いていき、日常を取り戻していった。
なずなと松丘は約束通り、養護教諭との話し合いの時間を設け、遠慮がちで自責傾向にある松丘の話をことごとくなずなが補足し、無事松丘のお兄ちゃんお父ちゃんと担任、養護教諭の面談を取り付けてもらった。(今後も「タキにわたるケイゾクテキなシエン」を受けられるらしい。)
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