リウス、拾われる

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リウス、拾われる

……………。 ………………………。 『完了しました。主様(マスター)。』 おぉー!頭の中で声が聞こえる。 『で、どうするんですか?今から。』 どーしようもねーよ。だって、流されてんだから。 『なぜ流されているのですか?』 俺が聞きてーよ!なんか転生したとたんに第19王子だとか言われて捨てられたんだよ。 『この世界では、王族が持てる子供の数は18人までですから。』 誰だよ。それ決めたの? 『神です。』 おいっ!神!! まぁ、しょうがないか。でも本格的にどうしようか。こうしている間もどんどん流されていく。 『このまま助けを待つ気ですか?』 それ以外の方法があるなら教えてくれ 『皆無です。』 おーい!!伝説の大賢者ー? 『伝説の大賢者でも出来ないことはあるのです』 分かったから、拗ねんなよ。 『あっ!』 あっ! 引っ掛かった。何にって? 枝に。 俺が入ってる籠が川岸からのびてる枝に引っ掛かったのだ。 「オギャア!オギャア!」 俺は声を張り上げて泣くふりをした。 『何をしているのですか?』 呆れるなよ。こうしてると誰かが通りかかったときに助けて貰えるかもしれないだろ? ガサガサガサッ。 川岸の茂みの中から人が出てくる。 「っ!? 赤ちゃん?」 ほらビンゴ!見たか!俺の力! 『………。』 「川に落ちたのね。可愛そうに、ほーらもう大丈夫ですよー」 そう言って俺を拾い上げる。 「どこの子だろ?まっいっか!持って帰ろ」 俺、風太こと、リウスは転生し、捨てられ、拉致られました……。
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