朝の祈り

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朝の祈り

ひとりで目覚めた朝、しわのついたシーツは、君の気配を残している。布団を被れば仄かに温かく甘い香りが充満した。 歪な愛しか渡せない臆病な僕が嫌いで仕方がない。 悪い大人になってしまった僕でも、子どもみたいに純粋に祈ってしまう。何の後ろめたさもない幸福な時間、君との朝が欲しい。
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