No title

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No title

夕焼け色の教室の隅で、ボロボロにされた自由帳に涙を落としていると、居残っていたクラスメイトが黒板を指さしながら声をかけてきた。 「ドラゴン、描いてよ」 断れずに描いたら、ちょうど下校のチャイムが響く。黒板消しに手を伸ばしたが、先を越された。 「消さないで。明日みんなに自慢するから」
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