あの日の私へ

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あの日の私へ

夜の小さな公園、ひとりの少女と桜だけが浮かび上がっている。 あの子は、私だ。家族も先生も友だちも、全部嫌になって家を飛び出した、あの日の私。 結局は怖くなって、重い体を引き摺って帰ったけれど。 できるだけ優しく、少女に声をかける。慈しむように、愛おしむように、手を差し伸べた。
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