No title

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No title

少女がマッチに火を灯すように、私は本を開く。 こんな風に強い私であれたら 、こんな素敵な世界で生きられたら。幻想だとしても、浸ってる間だけは全てを忘れられた。 少女のような穏やかな眠りを体裁的に拒んでおいて、物語に夢を見る。都合のいいところだけを切り取って、私は今日も主人公になる。
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