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図書委員長と噂
「あれ?おかえり」
草津くんと2人でおしゃべりしてると、思ったよりも早く3人が帰ってきた
しかも堂園くんは顔以外ピンピンしてる
おかしいな、あの雰囲気は命を取っていかれる勢いだと思ったんだけれど…
「……堂園くん五体満足、だね」
「最初はやろうと思ったけど気づいたんどす
ここから体育館むちゃ遠い」
「行くのめんどくなってやめたわ」
「初めて学園がクソ広いことに感謝した」
「なるほどね。ところで、ずっと気になっていたんだけど…」
「ん?なんですかいワタルン」
「さっき先生に聞きかけたことってなんだったんだい?あの時やけにニタニタときも……怪しい笑みを浮かべていたから少し気になってね」
「あぁそれか!!グフフフフフ、そろそろやってくるころかと思いましてねぇ!!」
ありもしないメガネをクイッとあげ、ビシッと決めポーズ。顔は爽やかの「s」すらないニタニタとした笑みだ
「何が来るの?堂園くん」
「ずばり!!!!
阿寒湖産マリモでござるっっ!!!!!」
「は?」
「やばい、とうとう気ぃ狂ってもうた」
「あ、すまん素で間違えた
転校生転校生!!しかも王道のな!!」
「転校生…?」
そんな話しあったかな……
理事長さんからは何も聞かされてない気がする
「それで、そのおーどー転校生?とやらはいつ来るのかな?」
「んー、ざっと明日あたり?」
「明日!?…きゅ、急すぎない、かな?」
「いや、俺のシックスセンスがビンビンしている。間違いない、転校生の来訪は明日だっ!!!」
「来なかったらオマエ鼻からスパゲティな」
「どこのジャイアンだよ」
転校生、ね
姉さんが言ってた………「季節外れの転校生、アタリハズレはご愛嬌」って奴か
それでどんどん親衛隊持ち生徒が転校生に惚れていくと
んー、荒れそうだな……まあ、姉さんが言う通りなら、ハーレム要員になるのは生徒会、クラスメイト2人、あとはその他モブらしいから
図書委員長という無難な立ち位置につかせてもらった俺には特に関係ないね
このあと起きることなんか知らないで、1人ページをめくった
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