第0話「ばーすでーぱーてぃー」開催の経緯

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第0話「ばーすでーぱーてぃー」開催の経緯

作:ますあか 天界に住まうサットヴァは、非常に気まぐれな存在だ。 天界からいつも何か面白いことがないかしらと覗いている。 でなければ、気まぐれに下界まで蜘蛛の糸を垂らしたりしないだろう。 そんなサットヴァの最近の関心事は、「ばーすでーぱーてぃー」なる催し事だ。 近年は自分の誕生日になると、甘味の上にろうそくを挿し火を吹き消したり、 祝いの品をもらったりするらしい。 忍びにとって、「ばーすでーぱーてぃー」は無縁の催し事。 己を殺し、忍びに徹するのが務めだが、サットヴァにとっては関係ないことだ。 しかし困ったことにサットヴァは自身の誕生日を知らなかった。 勝手に自分で決めてしまえばいいのだが、とりあえず他の人の「ばーすでーぱーてぃー」を見てから考えてみることにした。 だが、知り合いの忍びで「ばーすでーぱーてぃー」を開催する忍びはいなかった。 困ったわねと少し悩んだとき、頭の中で一筋の光が差した。 他の忍びの誕生日を祝えばいい。 サットヴァが「ばーすでーぱーてぃー」を開催したいといったら、 どのクランも無下にはしないだろう。 思い立ったが吉日ということで、サットヴァは忍びの中で誕生日が間近な忍びを探し出した。
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