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『やりましたね立花さん、いや立花常務』
エレベーターの中で、後藤は立花に話しかけた。40代半ばで社の中枢に食い込むのは極めて異例である。
『御門がいなくなった今、思う存分やれるじゃないですか。あの時できなかった改革を、今こそ―』
『後藤君。これは華陽を壊す第一歩だよ』
立花の目に喜びはない。一方で何かを確信しているかのようであった。
『はい?』
『御門のことは彼だけの問題ではない。あの発言こそ、華陽が培ってきた体質だ』
エレベーターが停まり、扉が開く。
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