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「華陽の葛城だ、何があった」
降りしきる雨の中、スマートシティの蓄電池発電所にレインコートの葛城が姿を現した。くるぶしの部分まで水が入ってきている。
「昨日、氾濫した川の水が一部の蓄電池に入ってしまったみたいで、一部機能が止まっています」
「このままじゃ、停電の恐れもありまして……」
かつてこの蓄電池を共に開発したアポロン出身のマイル社員たちが出迎える。
「俺が中を確認する。切り替え急ぐぞ」
「「「はい!!」」」
リュックの中から葛城は工具箱を取り出し、浸水した蓄電池の蓋を開け、中を調べる。社員たちは隣に予め設置していた屋内の非常用電源を確認し始めた。
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