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【 プロローグ 】
「合格、おめでとう!」
そう彼とハイタッチして喜び合ったのは、もう3年ほど前になる。
私たちは同じ高校に合格して、小学校、中学校と同じように学校生活を一緒に送れるものだとばかり思っていた。
でも、高校に入って彼は変わってしまった……。
髪を黒からブラウンに染め、韓流スターのようなナチュラルマッシュにソフトアシメなんて気取っちゃってる感じ。
背も高校に入ってからぐんぐんと伸び、遂には180cmを超えてしまい、見上げる首が痛くなるほど。
鼻の高さだって、私と大差なかったのに、体が成長するに従って、いつの間にか男らしく立派にシュッと高くなってしまった。
高校1年の時には、年上のお姉さま方からイケメン君と可愛がられ、2年、3年に上がれば、年下のかわいい後輩たちにキャーキャー言われる始末。
いつの間にか、自然に私たちは少しずつ距離が出来て行ってしまった。
中学の頃、いつも彼の自転車の後部座席が、私の特等席だったのに……。
あの頃が懐かしい……。
今はその自転車の後ろの荷台は取り外され、
もう二度と私が乗ることはできない……。
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