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どのくらい原稿を書いていただろうか、気が付くと窓の外は薄暗くなり始めていた。
そして雪は一向に弱まらず、更に周囲を白の世界にしていた。
そう言えば、上杉さんはいつ帰ったのだろう…。
私は書斎を出てリビングを見た。
ソファに上杉さんの姿は無い。
あれ…。
客間かな…。
私は客間のドアをノックしたが、反応が無い。
そっとドアを開けると客間にもいなかった。
慌てて玄関を見ると上杉さんの靴は無く、まだ帰っていない様子だった。
私は上杉さんの電話を鳴らした。
するとそのコールはリビングから聞こえて来る。
リビングへ行くと、パソコンから充電している様だった。
窓の外を見ると、さっきよりも雪は強くなっていて、正に吹雪の様に辺りに降り積もっていた。
もう、あれから二時間近くは経っている。
コンビニまでなら往復してもせいぜい三十分程度だろう。
私は上着を来て、外に出た。
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