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「はは、完全に正義の味方ってわけだ。それじゃあ、最後に僕も捕まえなくちゃね。」
「イクトさんはワタシたちが保護します。それがワタシの使命って言いましたよね。」
「何を言っているんだい、スピィ。僕はお前が思うような生き物ではない。なんの希少価値もない、手あかまみれの貧乏人さ。手あかのついた人間は、然るべきところに行かなきゃならないだろ?」
「手アカは洗えば落ちます。それに、あなたの手アカは本当にただの手アカ。お風呂に入りましょう。」
「はは、そうだね。地球に降りてきてから風呂に入れなかったから。」
「ワタシはあなたを信じています。セイコ博士もあなたを信じているって。」
「お前たちはそうやって、すぐに口を開けば信じる、信じるって軽々しく言うけれども、今さら見ず知らずの人を信じられるほど、僕は。僕は。」
僕は、本当は何かを信じられるようになりたかったんだ。信じてみたかったんだ。
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