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あれから数週間後②
ふぅ~
ようやく山門が見えてきた
「乗り過ごしちゃったからちょっと時間かかっちゃった」
そう言いながら階段を上っていく
「ん!?どこに顔を出せばいいんだろ?ご自宅?本堂?…寺務所あるかな?」
そう思って敷地の中をうろうろする
あっ、やっぱり寺務所がある!
「こんにちは、どなたかいらっしゃいませんか?」
中に声をかけてみた
「はい、はーい、お待たせいたしました」
…あれ?この小坊主さんどこかで…
うーん…?
「あ、すみません。私、東京の志生帆の使いで来ました。住職さんか副住職さんにお取り次ぎ願いたいのですが…」
「承知いたしました。東京の志生帆さん…ですね。あの~失礼ですがお名前伺ってもよろしいですか?」
丁寧に対応される
「あ、失礼しました。私はみおと言って頂けたらわかるはずです。書生のみおです」
「ショセイノ ミオさんですね。少々お待ちください」
あ…あれ?
なんか姓みたいな言い方したけど…大丈夫だよね?
「住職~住職~」
「どうしたの?小森君」
「あの~東京からしょせいの みおさんって方が住職か副住職に取り次いで欲しいって寺務所に来てます」
「しょせいのさん?」
「はい、しょせいのさんです」
僕は、鼻息荒く言う
「え~誰だろう…しょせいのさん?わからないな~」
ちょっと困ってる住職
こんな可愛らしい
滅多に見れないお姿だ
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