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あれから数週間後④
「みおさん!お待たせして申し訳ありません」
翠さんが小走りで来た
うっは~
翠さんの袈裟姿初めて見た~
私、坊さんって小太り五分刈りしか見たこと無いよ
こんなに麗しいお坊様見たこと無いよ
思わず合掌してしまう
「み、みおさん?暑くて熱中症の症状が出ちゃってるかな?」
顔を覗き込むように近くに来る
「あひゃ~す、翠様!!お構い無くぅ~ご馳走さまですぅ~」
焦って答えがおかしくなる
「様って…?」
翠さんは首をひねる
「みお!お前日本語おかしいよ、前々からおかしいとは思っていたけどな」
流さんが割って入って来る
「でた、流師匠。折角翠さんを堪能出来そうだったのに…」
「お前、俺の前でよく言えたな」
睨む流さん
「り、流?ケンカはダメだよ?」
翠さんオロオロし出す
「良いものは良いと申し上げて何が悪いんですか!!」
「まあな、良いものは良いんだよ。まあ、お前の言いたいこともわかる!」
「ですよね~」
「流?ケンカじゃないよね?意見の食い違い…でもないよね?二人は仲良し…なの?」
「「仲良く無い」です!!」
意見が一致して翠さんは、笑った
「ううん、仲良し兄妹みたいだよ」
翠さんにはそう見えるらしい
「「それは!!」」
「それは?」
「「翠(さん)が居るから!!」です」
また、流さんとハモった
「ああ、僕がいるから?僕がお兄ちゃんでいるから仲良くなるの?意味がわからないけどなんか嬉しいね。うちは、女の子居ないからなんか嬉しいね、流。あっ、みおさん、中へどうぞ」
「り…流さん…なんすか?あの可愛い生き物。滅多にお目にかかれない天然記念物ですか!?」
「ああ、可愛いだろ?俺のだかんな!?触るなよ」
「あ、触れませんからご安心を。翠様は、愛でるものなんです!!私、全力推しです」
「お前…瑞樹君が推しじゃねーのかよ…やっぱヘンタイだな」
流さんが呆れている
「え?翠様は、全力推し。瑞樹ちゃんは、最大級全力推しです!」
鼻息荒く言う
「お前相当だわ。瑞樹君最大級な気の毒…宗吾にも伝えておくよ…あっ、ストーカーだけはすんなよ」
流さんに言い放たれた
「ストーカーなんてそんなケチいことしません!正々堂々と推しあげ申します」
「アハハ…翠も瑞樹君も気の毒だ」
呆れ声で言ってた
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