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あれから数週間後⑧
「翠!!違うよ、好きじゃなくてコイツ犬みたいなんだよ」
流さんが出来上がった膳を持って入ってきた
「流~、何犬って~それにコイ…」
「あ~流さん!私、腑に落ちました!!」
思わず笑顔になってします
「えっ…」
翠さんはギョッとした顔でこちらを見た
「はい、翠さん。私犬みたいです。よしよしって褒められると嬉しいし、散々貶されても最後笑ってくれるし、はい、私犬です」
「おい、お前あんまりココ以外でいぬいぬ言うなよ。かなり誤解されるからな」
流さんに苦笑いされながら言われた
「はい、なので翠さんも私を犬のようになでなでして欲しいです!」
翠さんの方に身を乗り出して言ってみた
「みお、お前なんで翠には『なでなで』で俺には『よしよし』なんだよ。ちょっと意味違うよな」
「いや、それは…そうでしょ。翠さんには撫でていただきたい」
流さんと激しいアイコンタクトになる
「住職~お昼持ってきました~」
小森君が能天気に入って来る
「ん~小森君ありがとう」
って頭を撫でた
「住職~僕もう大人なんですから~」
と言いつつ
翠さんの側で正座で待ってる
「あ、翠の犬は小森だからみおは、ダメだな」
笑いながら言われた
そうか~
翠さんの犬は小森君か~
翠さんの犬なら可愛がってもらえるだろうな~って
羨ましそうな目で二人を見てしまった
「俺としては、犬より舎弟なんだけどな~」
流さんの悪い笑顔がこちらを見ていたのは
誰も気が付いていなかったかも…
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