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あれから数週間後 ⑬
「小森さん、菅野君大好きなんですね」
顔が幸せ~って顔をしてる
「はい、あんこより大好きです」
某洋菓子店のキャラクターよりにっこりしてて可愛い
私までニヤついてしまう
「菅野君て社会人なんですか?」
ちょっと立ち入った事かと思ったけど聞いてみた
「はい、有楽町にある大きなお花屋さんに勤めているんです」
「へーお花屋さんなんだ~」
「はい。あっ…」
「ん?何?」
「みおさんは、東京方面にお帰りでしたよね?」
「はい、東京方面ですけど…」
「あの~僕、これから有楽町に行ってみようかと思うのでご一緒しても?」
「えっ!?構わないですけど…菅野君行くの知らないんですよね?」
「はいっっっっ、サプライズです」
小森さん鼻の穴が広げて喋ってる
「こ、小森さん。まず菅野君に今日は定時か聞いた方が…」
「サプライズなのに?」
なんか拗ねた
「ほら、だってもしかして飲み会とか残業とかもあるし」
「僕は早く帰るのに?」
いや、小首傾げて可愛いけどさ…
「はい、すれ違ったら大変だから」
「そっか!!じゃあ、まず菅野君に
『今日は何時に帰れますか?』って送ります」
言いながらスマートフォンで送信してた
━ピコン━
「あっ、来た」
楽しげな声
ってか、はやっ!!
菅野君って本当に仕事してるの!?
返信早い
小森さんなんか騙されて無い!?
ちょっと心配になった
「みおさん。一緒に東京方面行きます」
「何時に終わるんですか?」
「17時30分には、帰るそうなので今から行って間に合いますよね?」
腕時計をチラッと見る
時間は十分
「間に合いますね。では、有楽町に行きますか」
「はいっっっっ」
こうして小森さんと二人
珍道中にならない事を祈りながら駅を目指した
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