あれから数週間後 ⑯

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あれから数週間後 ⑯

「あの~僕の話って?」 菅野君が聞いて来るので 「かっこよくて、優しくて、背が高くて、男らしいも言ってたよねっ」 「はいっ、で、僕の事食べちゃうくらい好きでいてくれて、僕もだいす」 真っ赤な菅野君に口を塞がれてモゴモゴしてた なにこのカップル…可愛すぎ 駅前でそんなコントを見せられていたら 「あれ?菅野まだこんな所にいたの?」 そちらを見ると 「うはっ!瑞樹ちゃんだ!」 大きな声がでてしまった 「うわっ、みおさん!?どうしたの?え?菅野と知り合い?え?」 びっくりしていた 「瑞樹ちゃん、知り合い?」 菅野君も不思議そう 「あ、私の直接の知り合いではなくて私の師匠と知り合いでして…ね」 顔を瑞樹ちゃんの方に向けると頷く 「あ、今日、月影寺へお使いに行って 帰る時に小森さん護衛でつけてくれて、小森さん菅野君迎えに行くって言うので護衛になりました」 それを聞いて菅野君と瑞樹ちゃんは納得していたが 私が納得出来てない 「瑞樹ちゃんと菅野君は、お知り合いですの?」 「あ、うん。僕たちは、同期入社なんだよ」 なるほど! 「関係がわかると楽しいですね」 「なんか盛り上がって来たから一杯行く?」 菅野君が瑞樹ちゃんと私を誘ってくれた 「菅野、ごめん。芽生くんお迎えに行かないと…宗吾さん今日ちょっと遅いんだ」 残念そうにお断りした 「菅野君、私もすみません。お使いに出たのに先生にも連絡入れて無くて今日は、私も失礼します」 「そっか、残念。けど、一つ聞いていい?さっき師匠って言って今、先生って言ったけど…」 菅野君不思議そうな顔をしている 「ですよね、私、書生をしていて私の師匠は作家をしています。今、なかなか書生知らない方が多いので何て言えば通じるかよくわからなくて」 苦笑いをしながら答えた 「なるほどね。あ、僕は、加々美花壇に勤めてます。菅野良介です。へー作家さん?会ってみたいな~」 そう言いながら名刺を頂いた 「私はみおです。よろしくお願いします」 深々頭を下げた 「あ、じゃあ、今度行く時一緒に行く?」 瑞樹ちゃんが菅野君を誘った 「え?瑞樹ちゃん行った事あるの!?」 菅野君ワクワク顔になってる 「あ、うん。たまに行くんだ。ね、みおさん」 「はい、集まると楽しいですよね。うみ先生にも話しておきますよ」 菅野君嬉しそうにしてた 「あの~みおさん、どうもありがとう。これ、みおさんの師匠と食べてください。あと、こもりんて呼んでください」 紙袋渡された 「あっ、品川の?」 「はい、僕は、こっち菅野君と食べます。あ、瑞樹さん、これ少ないですけど皆さんで」 菅野君ニコニコしてる 「えっ、僕にも?いいの?」 こもりんは、コクンと頷いた 「こもりん、ありがとう。ごちそうさま。 こもりん食べられないでね」 こもりんは、不思議な顔したが 菅野君は、ニヤニヤ止まらず 何故か瑞樹ちゃんが真っ赤になってる 「み、瑞樹ちゃん?」 ニヤケそうになったが踏ん張り声をかけた 「も~みおさんは~」 プリプリ怒る瑞樹ちゃんも可愛すぎ ご自宅まで送り届けたくなった 名残惜しいけど…って 駅前で解散し其々の場所に帰って行った
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