メアリーする?

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メアリーする?

「うみ先生!!」 「あら、みおさんおはよう」 「あ、おはようございます ってちょ、これ見てください」 そう言ってコメント欄を見せた 「え?皆ご当地カレー持って来るって!!へー色々なカレーあるのね~」 「皆、行く気満々ですね」 「え~なになに、このコメント!? 『壁に耳あり障子にメアリー』ですって!!」 「いや、もう私達がメアリーでしょ」 「みおさん、相変わらずよく分からないけど面白いわ」 「ありがとうございます」 「あっ。この方!!ツアー引率引き受けて頂けるみたい、えっと『お願いしても?』っと、よし!送信 みおさん私達は、表に出れないからこれでOKね」 「はい、これでちょっと安心しました」 こうして最初素敵なネーミングだった 「ログハウス壁ツアー」は いつの間にか 作戦コードネーム 「メアリー」になり 翠さん達のキャンプ姿をストーカー… 言葉に語弊あるな…愛でる・慈しむ そしてうみ先生と私は 「絶対に見つからず、皆さんとめちゃくちゃ楽しむ」 作戦コードになった 「うみ先生、ログハウス二棟になるんですよね?」 「ええ、二棟借りられたし…」 「じゃあ、小型無線機あったら便利ですね」 「ちょ?みおさん?なんだかみおさんが一番犯罪紛いな気がするんですけど?」 「いや、やめてくださいよ!違いますよ、ログハウス同士で見たモノの情報共有ですよ?『前を瑞樹ちゃん通るよ~』とか聞こえたら見れるじゃないですか。確か荷物の中にあったはず。探して来ます」 慌ただしく出て行く 「普通小型無線機なんて持つかしら?それも女子が…」 うみ先生は、見落としてる 私が実家にいる時は、ほぼ全員男だったのと 野生動物が出るような場所だったので登校時は、小型無線機を持たされ通学していた事を…… 「うみ先生!!現地集合ですか?」 「う~ん、現地だと駅から離れ過ぎているからどこかで落ち合ってがいいわよね…」 「と、なるとバス移動?」 「あっ、おじいさまが剣道の遠征に行く時のバス会社に連絡してみますね」 うみ先生は、スマホの電話帳にあるバス会社に電話を入れる 真剣な顔から段々頬が上がるのが見えた 「みおさん!!OK出た!!横浜駅から出発でいいわよね」 私は、右手の親指と人差し指で小さな○を作ってうみ先生に見せた それからの日々は秒速で終わるように流れて行く お館様に柳行李貸してって言ったら 「山に行くのにさざ波か!?」ってキレそうなお顔は忘れられない 前日、今一度、参加者の皆さんにメールをする 「いよいよ明日キャンプ場へ向かいます。 バスに乗る組は、朝8時に集合してください。 ちょっと早いけど対象者達に見付かるのは…ね 現地集合組もなるべく早く…ね しかし、安全第一でいらしてくださいね」 一斉送信した次の瞬間に ピコ・ピコと鳴る着信音 「みんな、はやっ…」 たのしみなんだね♪ さあ、明日から楽しみますよ~ ━参加者の皆様━ 明日は、8時集合です🍀
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