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HAPPY BIRTHDAY
「お兄ちゃん、今日ってあの日?」
芽生くんがお目々キラキラさせて聞いてくる
「そうだよ、あの日だよ。よく覚えていたね」
「うん!カレンダーに書いたのと連絡帳に書いておいたら先生に『何か楽しい事あるの?』って聞かれたんだ」
「芽生くんは、なんて答えたの?」
聞いてみたら
「うん、大好きな人の誕生日なんだって言ったの」
僕と芽生くんは、顔を見合わせて笑った
「流ぅ~支度済んだ?」
翠さんが珍しくベージュのチノパンにサマーセーターにジャケットを手に持って流さんを待つ
「何!?今日張り切ってる?」
Gパンに白シャツで出てきた流さん
「張り切ってる訳じゃないけどやっぱりさ」
ウキウキしてるのがわかる
「ま、ウキウキするのもわかるけど」
笑いながら車のエンジンをかけた
丈と洋くんは、新しい病院の耐震工事の途中経過の説明を受けに行かなければ行けなくて
荷物は預かった
「お天気最高!!気分上々!!出発!!」
流さんが翠さんを乗せてGO!
ここは、都内のとあるパーティールームのあるカラオケ店
宗吾プロデュースで飾り付けやら
ごちそうが並ぶ
「宗吾さん、これ、どこに置きます?」
「あ~それは、マイクスタンドの横にするか」
選挙当選か!?って位大きな蘭の鉢植え
花束があったり
プレゼントがいっぱい
「宗吾!!出来てるか?」
流さんと翠さんが合流してきた
「でた、みおも居るじゃん!!」
「あ~、流さん…お久しぶりで…」
「お前、本当に久しぶりか?」
無茶苦茶疑惑の目を向けて来る
「えっ?えっ?ひ、久しぶりですよね?」
シレッと言ってみた
「ふ~ん、そ?それならいいんだけど?」
絶対流さん気が付いているような…
「お前さ、ブリブリとぷりんぷりんどっちが好きだ?」
「え?あ、勿論ぷりんぷり…
ぷ、ぷりんぷりんのプリンが好きでごわす」
ビビり過ぎておかしな日本語を使ってた
宗吾さんのスマホが鳴る
「瑞樹から着信きた!そろそろ来るぞ!!準備を」
そう言って片手に持てるだけクラッカーを持つ
あと少し
もう少し
ドアノブが下がる
外開きのドアが開く
「HAPPY BIRTHDAY うみさ~ん」
うみ先生の目が丸くなった顔を初めて見た
芽生くんも物凄くびっくりした顔をしてるが
飛んできたクラッカーの中身を拾いだした
瑞樹ちゃんは、驚きながらもニヤニヤしている
そう、今日は、しいほ うみ先生の誕生日
今宵、誕生を祝う会をしましょう
生まれた日おめでとう
お誕生日じゃない人は、何でもない日だけど
おめでとうしよう
貴女と出逢えた奇跡におめでとう
うみ先生~、お誕生日おめでとうございます
今年も楽しく健康な一年でありますように
先生の作品楽しみにしてます
ってうみ先生おめでとうを伝えるだけのお話でした
お付き合いありがとうございました
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