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「芽生くん、みおさん、こまっちゃってるから…」
顔を上げて振り向くと瑞樹ちゃんがいた
「ごめんなさい、小学生の話だから」
瑞樹ちゃんがニコニコしながらバッサリ切り捨てる
「はい?瑞樹ちゃん?」
「年賀状送りましたが来ちゃいました。…め、迷惑でしたか?」
ちょっとだけ赤くなってうつ向きながらチラ見をしてくる瑞樹ちゃん
「はっい、いえ、迷惑なんて1ミリも思っておりません!」
「そ、良かった…みおさんと…」
急に黙り込む
「はい?私と?」
聞きかけた
「おい!」
振り向いたら宗吾さん!
顔から血の気が引く
「そ、そ、そ…」
「そ?なんだ?そんなにビックリすることか?」
「あっ、いや、今の…」
見られてたらまずいなとどもってしまう
「どうした?みお…」
そう言いながらにじり寄って来る
ヤバイ!?勘違いされた?
「そ、宗吾さん?」
私の背中は、いつの間にか壁とくっつく
後ろには下がれない…
左右に動くしかない
左側に扉が見えるので壁づたいに左に動く
━ダン━
宗吾さんの右手が私の左耳辺りに下ろされてる
あいてる右側に動く
━ダン━
何故か宗吾さんの左手も私の右耳近くにある
ナニコレ壁ドン!?
「なに?逃げてるの?」
悪い笑顔が見えた
「い、いえ…滅相もありません」
両頬を両手で持たれ宗吾さんの顔が近付く
ヒィィィィィチュウされる!?
思いっきり目を瞑る
「宗吾さん、悪戯が過ぎているようですよ?」
優しい声が響いた
目を開けて見ると
宗吾さんの肩越しに翠さんのお顔
宗吾さんは、すっと避け
翠さんは、ソファーにエスコートしてくれて
緑茶とお饅頭を出してくれる
心臓ドキドキし過ぎだわ~
…きっとこもりんにもこんな感じなんだろうなって思いながら
お茶を頂いていたら
私の耳にかかっていた髪一束が
ファサっと落ちた
「大丈夫ですよ。落ち着いてください」
と、再度髪の毛を耳にかけてくれ耳元に近付いてきた
ひゃぁぁぁぁぁ~翠さ~ん
ヤバイヤバイ…………
「翠兄さん?」
声の方を見ると洋さんが猫を抱えて近寄る
「みおちゃん、猫好き?撫でると落ち着くよ?」
そう言って膝の上に乗せて来る
「可愛い」
猫の背中をナデナデしていると
洋さんは、私を撫でて来た
ちょっと嬉しくされるがままになっていたら
「洋、何している」
ヤバイ丈さんに見つかった!!
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