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「ごじゅーしょくさま~
おはようございます」
寺の山門を軽快に駆け上がってくる音が聞こえた
「翠、セーフだったな」
流の口角が上がり気味に言う
「!今日は、お願いしますよ」
あ…早いな
もう住職のスイッチが入ってしまった
「はぁ…………はい」
返事をすると
「あとは、夜の…」
微笑んだ
もう、この微笑みだけて
白飯三杯・三食・三日は行けそうだ!!
顔が緩む
「ご期待に沿えるよう頑張ります」
鼻息を荒く言い放つ
俺、頑張る!!
「ご住職様~」
「あ、小森君。おはようございます。
あれ?菅野君は?」
「はい、菅野君は、差し入れを持って来るから車で来るんです。ウフフ」
「小森、お前菅野君が来るのが嬉しいの?菅野君の差し入れが嬉しいの?」
流さんが意地悪く聞く
「え~っと、僕は、菅野君のあんこ別添えが好きです
菅野君がくれるあんこは、とっても美味し…」
「はいはいはい、
そんな話より準備するぞー
小森~、お飾りここに持ってこーい」
小森の話は、あんこと菅野君しか出て来ないからぶった切って
準備を始める事にした
「もー師匠は…僕の話聞いてくれない…ブツブツ」
「ほら、いっぱい働いたら月影寺の流さん特製あんこ炊いたから
あんバタートーストでもぜんざいでも菅野君に塗ってでも何でもして食え」
「わーい。用意にかかりま~す」
扱いやすいな…
菅野君は、色々大変だな
気の毒な気持ちになった
こうして皆が来れば
火を焚べるだけの状態にしていく
用意が出来るとワクワクしてくるな、翠
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