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「うみ先生、そろそろ着きますね」
「そうね。皆で集まるの久々ね」
「そうですね。なんせ夏は…メアリーキャンプで
見つからないようにしましたからね」
「そうでした。アレはアレで楽しかったわよね」
「ですね」
うみ先生と二人で笑いが止まらなかった
「今回は、月影寺だしメアリーにシレッとおいでとは言いづらいわよね~」
うみ先生が残念そう
「そうなんですよ!
けど、お館様が『持って行け』って下さったモノ見ました?」
「いいえ、中身は見てないわ」
「うみ先生、中身さつまいもでした!!しらばっくれて火にくべてしまえとアドバイス頂きました。
流さんご飯の用意もするって言ってましたよね。
な・の・で!こんなに沢山のさつまいも食べられる訳無いので
焼き上がる頃メアリーグループにシレッと情報流そうかと…
先着順になると思いますが…」
ニカッて笑ってうみ先生を見た
「お主も悪よのぉ~」
これまた笑いながら答えてくれた
「こんにちは~みおで~す
うみ先生も来ました~
お館様から差し入れで~す」
段ボール箱を持って月影寺に入ると
奥の方から声が聞こえた
そちらに向かうと
これまた沢山のアルミホイルに包まれた
丸いものがある
…えっと……
「あの~もしかして芋ですか?」
挨拶も無しに開口一番芋発言
「おっ!みおじゃん、
芋は芋だがさつまいもだよ
お前もこれ包め」
流さんが鼻息荒く芋の説明
「あ~えっと…お館様から…も…
差し入れ…」
そっと箱を下ろす
「おーサンキュー!!」
置いた箱に目を向ける
「…おい、まさかコレ」
「はい、まさかです」
「嘘だろ?」
「多分本当」
「お前、どーすんだ?この量!!」
「どーしますか?」
流さんと押し問答している時
軽快な菅野君の声が!!
「こんにちは!!
お招きありがとうございます
これ、頂き物ですが一緒に焼いてください」
ビニール袋を差し出され皆で見つめた
多分15本位入っているであろう
形の袋が見えた
「流さん?全部食べます?」
「無理だろ…」
「えっと…私、知り合いがこの近辺に居まして
焼き上がった頃に連絡しても?」
「ああ、もうコレ配る量だよ…
焼き上がり前に連絡してくれ」
こうしてどんど焼きは、焼き芋大会も兼ねる勢いの
さつまいもが月影寺に揃った
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