もちろん

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「火を使う、芋焼くは皆、図式化してるんだな」 流さんが口にした 「まあ、火を囲って出来る事少ないですしね」 つい口から出てしまった 「…だな」 「あ、ハイ・ハイ・ハイ!!あとこれも!!フォークダンス」 こもりんが妙な提案 「却下!!」 流さん容赦ない早い返し 「小森、よく考えろ…お焚きあげの火でフォークダンスは無いだろ せめて…がっしょう(合掌)しておけ」 「あっ、師匠!!上手い~流石です~」 「…がっしょう?歌…ですか?」 「かぁ~物書き目指しているヤツの台詞か!! 小森、説明して差し上げなさい」 得意げに言う 「は~い。師匠の言うがっしょうは、手のひらを合わせて拝む合掌です。 フォークダンスは、学生の頃しますし学生の頃する合唱と合掌をかけてますよね」 こもりん鼻の穴がおっぴろがる程鼻息を出しながら得意気に言う 「まあ、そんな所なんだが こう言うのはノリと勢いで言うもので説明するとおもしろくなくなるんだよ、わかるか!?」 「あっ、はい…けど、意味聞いても面白いと思いました」 真顔で真面目に答えた 「あのさ~それ、真顔で言うと 『面白くない』って捉えるからな… お笑いなら」 お笑いのオチも教わった 「って、そんな事より芋包め!!手早く包め!!」 私達は、消えることが無い 芋を何個も何個も包んで行った 「流、そろそろ始められますか?」 翠さんが話しかけてきた 振り向くと黒の袈裟 「ご住職様、今日はそれですか?」 こもりんが不思議そうに問いかけた 「あ、うん、火の側だから 火の粉着くと穴空いちゃうし… 折角見立ててもらったのが台無しになるのが勿体無くて…」 「あ~ですよね~ 法衣ってお高そうだし」 私は一人ウンウンと頷いている頭の上で 流さんと翠さんの熱い目線の 抱擁をしているのを気が付いているのは うみ先生だけだったのは 誰も知らない
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