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書生?
お館様の話を正座で一時間は聞いてる。
多分もうあと20分位で死ぬかも…
そんな時にお館様に電話
私には、天国からの救いのベルにしか聞こえなかった
「みお、今日はこれにて終了だな」
「あ、ありがとうございました…」
足、足が痺れる…立てない…
ガクガクしてたらうみ先生が
「お疲れ様でした~みおさん大丈夫?」心配そうに障子を開けた
「お祖父様、気に入ったようですよ」
え?気に入る気に入らないあるの?
あれが気に入ってる?
「まあ、大抵の方は、逃げ出していますよ」
「え?逃げてよかったんですか?」
「う~んそれを言われると何とも言えませんが…」
詳しく聞くとこのお館様の話を最後まで聞いたのは
私が初めてらしい。
なんだか勇者になった気分
やった!!レベルアップ!!
じゃないよ~
うみ先生は、私の部屋を案内してくれた
え?縁側から鹿威しが見える
灯籠もあって…東屋も見える…
いや、ちょっと私とんでもない所にお世話になる!?
結構焦ってる
ここ、田舎の小娘が来る場所じゃない…
ビビりながら案内されたのは
こじんまりした離れ
「ここ使って、昔、住み込みのお手伝いさんがいた時に使ってた部屋で手狭なんだけど」
「イヤイヤイヤイヤ、広いですから!もっと狭くてもいいですし、なんなら布団部屋で構わないのですが?」
「やだ~うち、旅館じゃないから布団部屋はないわよ~」ケラケラ笑ううみ先生
ああ、布団部屋は無いのか…
「では、明日から母屋の掃除と出来れば食事の支度を手伝ってください。あと……お祖父様の相手もしてくだされば嬉しいのですが…」
「それは、構いませんが…先生から小説の…」
「はい、それは最優先ですから。大丈夫です。取材とかも同伴してもらいますね」
「ありがとうございます。明日から何時に母屋へ行けば?」
「起きたらで構いません。目が覚めて支度をしたら母屋へ来てください。
今日は離れでゆっくりしてください。夕飯はお持ちしますから」
明日からの書生生活楽しみ半分・怖さ半分になった
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