もちろん

11/14

147人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
「こちらが最後尾になりま~す。 沢山あるので慌てないでくださ~い」 「あ~みおちゃ~ん!」 「芽生くん!いらっしゃい。待ってたよ」 大きな声が響く が、大きな声を出してる私より皆 滝沢家の皆さんに注目する が、滝沢家の皆さんあまり気にしてなくてホッとした 「みお、なんだこれ?」 宗吾さんに聞かれた 「いや、差し入れでさつまいもが沢山集まっちゃいまして どう考えても食べきれないので インターネットで先着順ですが… と、発信したら…こんな感じになりまして」 「配り手はいるのか?」 「翠さんから欲しい方が多くて… 流さんが威嚇しながらさばいてますがなかなか…」 「よし、瑞樹。俺らも配りに行くぞ」 「はい、宗吾さん」 二人は、アイコンタクトをして頷く 「パパ~ぼくは、みおちゃんと一番後ろで案内するよ」 「みお、大丈夫か?」 「はい、任せてください。芽生くん、よろしくね」 「うん、みおちゃんもよろしくね」 私達もアイコンタクトをして笑った 「こんにちは♪ パパとお兄ちゃんも配ってま~す 温かい焼き芋の列で~す」 芽生くんの可愛らしいインフォメーション 並ぶ人達は、 「ボクは、配らないの? お姉さんボクから受け取りたいな~」 と、笑顔 「うん?みおちゃんどうした方がいいかな?」 芽生くんが私を見る 「なんか人が少なくなって来たし このまま一番後ろに着いて上まで行って渡そうか?」 提案する 「うん、そうだね。 お姉さんにお芋あげるね」 芽生くんがニッコリすると 近くにいたお姉さま方は、メロメロパンチにやられたように ふわふわしていた 上にあがって行くと お芋を受け取った人達は、邪魔にならない所で お芋をパクリ …あっ、バター皆で塗ってる ちょ、ファミリーパックのでかいアイスを持って来て近くの人に盛り付けたりして …皆、流石だな ってか、うみ先生の読者さんは本当 優しい人が多いんだよ~ 目を細めて遠くを見つめてしまう 「はい、お待たせしました。良い年になりますように」 翠さんは、丁寧に一人一人に対応してる 「旨いからな、喉に詰まらすなよ」 流さんは、手早く配る 小森君は、菅野君と焼けたお芋を 配り手の側に置いて行く 「寒いのにお待たせしました」 瑞樹ちゃんは、寒い中待たせたのを気にして メアリーの手を包み込むように渡してる 「暖まれよ~」 宗吾さんは、テンポ良く渡して行く 「寒かったですよね。暖まって」 あっ、うみ先生も渡してる 「みおちゃん、ぼくも行ってくる」 芽生くんが走り出す 「あの~これ、なんの騒ぎですか?」 振り向くと 「あっ?……薙くん!?」 「オレの事知ってるの?えっと……誰?」 「ああっ、ごめんなさい。 あ、デパートに制服買いに行った時、うみ先生と会いましたよね? うみ先生のお宅で書生してます。みおと申します」 手を振りうみ先生に気付いてもらう 「ああ、デパートで会った人!! はい、はい、はい あの後、暫く流さん機嫌よかったんだよね~ 意味わからなかったけどさ」 ああ、流さん機嫌いいの当たり前だよね~ 翠さん嫉妬したみたいって聞いたし 思わずニヤケ顔になった 「えっと…みおちゃん? ちょっと気持ち悪いよ?」 薙君に突っ込まれる 「へ!?…失礼しました」 「で、これ、何事? どんど焼きするって言ってたから 部活早めに帰ってみれば…… なんでこんな列出来てるの?」 う?うん…不思議になるよね… 薙君ごめんね けどね、君のお父さん 人類に笑顔与えているんだよ と、人類規模の話をしそうになってしまう私です
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加