もちろん

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「では、ご住職様…ご馳走様でした ありがとうございます」 「これ、余り物ですが皆さんのお腹にお納めください」 持ってきたバターやアイスクリームを置いて メアリー達は、挨拶して寺を去る 「なんだか嵐みたいだったな」 流さんが呟く 「流、嵐じゃないよ。皆さん仏様のような方々だよ」 翠さんが嗜める 「え?そうか?」 「そうだよ、ほら、見てごらんよ」 そう言って見渡してみると 所々に点在する大きなビニール袋 中には、食べ終わった焼き芋の包みや落ち葉が入ってた 「父さん、あの人達凄いや アルミホイルは、ちゃんとアルミホイルで分けてあるよ」 袋を覗き込んだ薙君が言う 「本当に凄いですね。並大抵に出来る事じゃありませんね 仏様…いや、観音様か菩薩様ですね ありがたやありがたや…」 両手を合わせ合掌して 皆の後ろ姿を見送った 「よ~し!腹減ってる人~」 流さんが声を出した 「「はーい」」 皆で手を上げたが 薙君と芽生くんが一番大きな声を出した 「よし、じゃあ、俺は昼飯を作る。 火が十分消えたか見てから中に入ってくれ!! 小森、手伝え!!」 「はい、師匠!!」 そう言って中に入って行く 「菅野~小森君仕事場だといつもとは違う顔でカッコイイね」 菅野に話かけた 「瑞樹ちゃんもそう思う? 火を焚べてお経唱えてる時さ、見た事無い顔で~惚れ直した」 「ちょっと~菅野~惚気?」 まさか親友のこんな話聞くとは思って無くて 顔が(ほころ)んでしまう 「そしたらさ、みおちゃんスッゲー意地悪なんだよ」 「え?みおさん意地悪したんですか?」 「え?してないよ~してないはず! 菅野さん、私何しました?」 「月影寺にお嬢さんが居なくて良かったですね きっと惚れられて婿養子になるって言うんだよ」 菅野さんは、瑞樹ちゃんに泣きついた 「いやっ、菅野さん酷い… 話盛り過ぎてますよ? 瑞樹ちゃん、菅野さん妄想癖あるみたいですよ? お気をつけくださいませ~」 そんなくだらない話で笑える気心しれた仲間が近くにいるのが楽しい 「あら、宗吾さんニヤケ顔じゃないです?」 うみ先生が宗吾さんに話かけた 「あ~うみさん…いや、瑞樹が笑っているなって思って」 「ん?いつも笑っているでしょ?」 「ああ、笑ってますよ えっと…俺があの中に居なくても 心から笑ってられる生活が出来るのが本当にありがたいんだ」 「…何かありました?」
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