春雷・春風

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「あれ?宗吾か?」 振り返ると頭にタオル巻き作務衣姿の流がいた 「あ…流?」 「どうした?こんな所で」 そう、ここは鎌倉 流が居てもおかしくないが俺が居ると まあ、不思議…だな 「ああ、クライアントの所に行って来た もっと時間がかかるかと思っていたんだがアッサリ済んでしまって どうしようか悩んでた」 「何を悩む?」 「ん?昼飯」 「!! 時間取れるか?」 「ああ、一緒に飯食うか?」 「うちで食おう!! 宗吾にお裾分けもあるぞ」 「お裾分け?」 「そう、お裾分け」 「あんまり重いモノは、イヤだなぁ~」 「重くない、重くない。 薄いから薄い」 俺の頭の中は、薄い薄いを連発され 俺は、コンドームしか思い浮かばない そんな顔を見られ流は 「大丈夫、大丈夫。エッセンスよ、エッセンス」 大笑いしながら月影寺へ車を走らせた エッセンス? エッセンシャ○じゃなくて? まあ、シャンプーは重いからなぁ~ なんて馬鹿げた考えをしながら流の話を聞いてた 「この前さ、作家の人が出版社を通さない同人誌の販売会に行ったんだよ」 「同人誌!?」 「あれ?宗吾知ってる?」 「ああ、広告代理店だからな。関わり無くても各地のイベント事はチェックしているぞ」 「いや~凄かったよ あれがボランティアでしているのかって思う位凄かった」 「けど、なんでまた…」 「あ、うみさんからのお誘い みおに案内させた」 「って…翠さんもまかさ一緒?」 「まさか~ あんな所翠は連れて行けないよ。 大きな法要があって親父と出るし 俺、留守番だったけど誘われたしね 翠に「うみさんから誘われた」って言えば二つ返事だからね」 コイツ…わかっててやっぱりやってるな 鼻から笑い声が出てしまった 「でさ、凄いんだわ 薄い本」 薄い本聞いた事はあるが 見たこと無いんだよな 「凄いのか?」 「え、宗吾知らない? 宗吾にもいまだに知らない事あったんだ まあ、俺も知らなかったんだがな」 これまた高笑いをしてる 「流、俺も手伝うぞ」 庫裡に立つ流に声をかける 「いや、大丈夫だ あ、それよりその台と台の隙間に太い茶封筒あるの見えるか?」 台の方に目をやると…… うん、ある 「あるぞ?」 「それ取ってくれ」 「いいのか?」 「ああ、それと俺の側にある 木箱そっちへ持って行ってくれ」 「ん?木箱?ほいよ!!」 俺は言われるまま運んだ 「お待たせ 簡単な物だが食べてくれ」 盆に西京焼き・酢の物・だし巻き玉子・ひじきの煮物にご飯に味噌汁 「イヤイヤイヤ立派な昼食だな」 「「いただきます」」 二人で手の平を合わせて食べ始めた 「流!!この西京焼き旨いな」 「旨いか!?それ、俺レシピ この辺りじゃたまにしか手に入らない西京味噌なんだよ 今日、入荷したからって連絡もらって買いに行って宗吾にあったんだ」 「おっ、俺はラッキーだったんだな」 ご飯が旨くて口角を上げた 「そうだ、さっきの何だ?」 木箱と茶封筒をチラリ見る 「ああ、飯食った後の方がいいぞ。 凄くて飯食えなくなるから ちなみに俺は、茶を吹いた」 「は?」 意味がわからない 凄くて飯食えない? なにが? あっ! わかった! グロテスクか! グロか! 虫か!?お化けか!? よし! 気を引き締めて飯食ってから見てやるぞ! この時気を引き締めたはずなのに… どうした…俺…… *ー*ー*ー こんにちは みおです 今朝(4月13日) うみ先生のエッセイ読んでたら 流さんが春庭でもらったであろう 薄い本 うみ先生も庫裡に隠してた~(笑) うみ先生木箱だったので 私、段ボールから木箱に変更 なんら打ち合わせ無いんですよ けど、ほぼシンクロ(笑) 吹き出しました こちら後2~3話から エロ話です エロエロエロティックになりすぎ 修正したが まだエロイような気がして 書いては消してを繰り返しております σ(^_^;)ちょっとだけ困ってます(笑)
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