春雷・春風

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さ、今朝は、芽生を実家に連れてから出勤した 芽生は、学校9日間の連休だ そして、俺と瑞樹は家族には内緒で明日有給休暇を取った な・の・で 今夜は、チュッチュイチャイチャ沢山出来る~ ちょっと無理しても明日お休み~ 芽生には悪いが今夜は、居ないし ふふふ いや~ワクワクするなぁ~ 多分、今、俺の顔緩んでいるよね うん、緩んでる 自覚はある! けどさ、たまには誰にも気を使わないで…さ うん、そうなんだよ~ 今夜は、新婚ごっこだな 色々な妄想が頭の中を駆け巡る 「滝沢さん?」 誰からか呼ばれ振り向く 「ん?林さん……何か?」 暫く林さんと組んで仕事していないのに… 「どうかしました?」 「滝沢さん、ちょっと…」 滅多に使わない階段の踊り場に呼び出された 「あ、の?林さん?」 「滝沢さん、葉山君、その後も元気…だよね?」 林さん何か含みある言い方だな 「え…何かあるんですか!?」 あのストーカーの話を思い出す 「あ~違う、違う!!あのさ、コレもらってくれない?」 そう言って紙袋を渡される 「何ですかこれ?」 「えっと、良く行くノリのいい飲み屋さんで周年のお祝い会した時の ビンゴの景品でさ、コレはうちの子には似合わないな~って思ってさ 葉山君に似合うと思うんだ 使って、ね」 そう言って紙袋を押し付けるようにして去っていく 「紙箱に入っているから中身さえわからん 瑞樹に似合う? 何だろうな……クリーム色のセーター? シルクのパジャマ? まあ、いいや、帰ったら瑞樹と一緒に見るか」 そう思い中身を全く確認せず持ち帰える 「そっ、宗吾さん?コレ?」 「いや、瑞樹!!コレは、林さんからもらったんだよ 林さんの彼氏のイメージじゃないからって!! 葉山君のイメージって!!」 箱の中を確認したら フリルたっぷりのメイド服と 布が有るか?って感じの下着だった 「宗吾さん?これは…形のおかしいレースのハンカチ?」 あ~見たこと無いよな~ 「瑞樹…これは…パンツだ」 「パ、パ、パン…」 「瑞樹?大丈夫か?パンツだぞ 俗に言うセクシー下着とか言うかな」 そう言って瑞樹を見ると 顔が真っ赤になり両手で広げて見ている よし!今か!! 「瑞樹~それ、着けてみないか?」 甘く言ってみた 「…つける?どこに……… えっ、あっ、つけるって履くって…」 真っ赤になり言葉がすんなり出てこないし こんな瑞樹も可愛らしい 「そっ、これ着けて これ着て………!!!」 俺の中でひらめいた!! 「瑞樹!!これだ!!コレ!!」 寝室のクローゼットの上に隠し置いた茶封筒を手に取った 「そ、宗吾さん…何?意味が…わからないんですけど」 「ほら、瑞樹!! 男の娘ラブちゃんと似てない?」 そう、あの薄い本のラブちゃんとコスチュームが似ている…気がする 「えっ、そ、宗吾さん? 本気ですか!?」 焦ってる瑞樹の目を見て 頭をブンブン縦に頷く こうして俺と瑞樹しか居ない 長い夜が始まった
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