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男二人でBBQの買い物に出た
スーパーマーケットなんて
買い出しの荷物持ちに時々ついて行く位だから
色々心許ない
「さて、芽生、BBQと言えば何だ?」
芽生に聞いてみる
「う~ん…あ!あーちゃんがたべられそうなウインナー!!
あと、とうもろこしとかかぼちゃとおいもは?」
話を聞いていて感心をした
自分の好きなものを言うのではなく
その場の一番小さき者を考えるとは思っても見なかったが
芽生ならそう考えるだろうな
これも瑞樹君の良い影響だろうな
「わかった、芽生ありがとう
あとは、芽生が食べたいものを聞かせてくれ」
「う~ん、ぼくスキ・キライあんまりないからだいじょうぶだよ」
そう言って私の顔を見上げて
「おじさんは、スキ・キライない?」
ちょっと心配そうにこちらを見た
「大丈夫だ、おじさんも無いよ」
芽生がニッコリしながら
「おじさんもパパとお兄ちゃんとぼくといっしょでよかった~」
芽生と話をしていると
心が洗われる気分になる
「よし、じゃあ、何を買うか…」
キョロキョロして売場を見る
「おじさん!
あれがいいかも!!」
芽生が指差す方向を見ると
ーお買い得!!BBQセット 4人前ー
と書いてあるPOP
もうカットされてる野菜が四人前がセットされている
「芽生!!凄いな、あれなら手間が省けるな」
「うん、よういもたいへんってよくパパとお兄ちゃんがいっているよ
だからぼくのおうちもカットやさいつかうよ
ぼくがサラダよういするんだよ」
笑顔で芽生が話してくれる
そうだな、二人が働いて
芽生を迎えに行った後で夕飯を作るのは大変だ
そこは上手く付き合わないとだよな
まあ、宗吾達は上手くやっているんだなと口元が緩んだ
「よし、あのセットととうもろこしと……」
私の目にアスパラの文字
「芽生、アスパラ食べるか?」
「あすぱら?」
「ああ、北海道産って書いてあるぞ」
「うわ~お兄ちゃんがすんでたところで つくっているの!?」
興味津々で聞いて来る
「ああ、瑞樹君のお父さんとお母さんが今住んでいる北海道だよ」
「うわ~たべた~い」
芽生にアスパラを一束選ばせ買い物カゴに入れさせた
肉や魚介類を選び手早く買い物を終え帰路についた
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