春雷・春風

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「ほら、芽生とあーちゃんは 危ないから部屋の中にいなさい」 ぼくは、おじさんから火からはなれなさいっていわれて へやの中からいろいろな物をやくおじさんをみている おじさんは、あーちゃんがたべられそうなものをさいしょにやきはじめた 「芽生~」 ぼくをよぶからおじさんを見ると 長いみどりを見せてきた 「あら、アスパラ?」 おばあちゃんがおじさんに聞いている 「ええ、スーパーで北海道産を見たら食べたくなって、な、芽生」 おじさんは、ニカッて笑った 「うん、お兄ちゃんが住んでた北海道なんだよ、ね、おじさん」 ぼくも笑いかえした パパもお兄ちゃんもおしごとなのに… 「芽生?」 おばあちゃんが声をかけて来た 「ん?」 「何か考えごと?」 「ん…パパもお兄ちゃんもおしごとなのに ぼくだけ おいしいものたべているなぁ~っておもったの」 ちょっとしんみりしてしまう 「あら、芽生大丈夫よ、きっと大丈夫 パパ達もきっとお酒飲んだりして美味しい物食べているわよ 芽生がいるとなかなかお酒飲めないでしょ」 「あっ、そっか!!パパは、たまにようけどお兄ちゃんよったの見たことないな~」 「ほら、だからきっと…フフフ」 「そうだね、おばあちゃん…フフ」 おばあちゃんと顔を見合せ笑った 「ほら、芽生!!アスパラ焼けたぞ 鮮度抜群だから塩をちょびっとかけて食べてみろ」 おばあちゃんが塩をサラサラと上からかけてくれて フーフーしながら食べた パリッてする歯ごたえ かむとジュワーって出てくる そしてそれが甘いの!! 「おじさん!!お兄ちゃんおいしいよ!!」 「芽生~アスパラだよ~ 瑞樹君は、焼いたら可哀想だよ~」 「あっ、そっか!!」 皆で笑った お兄ちゃん、お兄ちゃんが前にいたほっかいどうっておいしいね また、パパとお兄ちゃんとも バーベキューしたいな~
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