春雷・春風

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カーテンにうっすら白い光が差す 夜が明けるのか えっと…… タガが外れて激しくしてしまった… 悔恨の念にかられた 「無理させたな…」 瑞樹は、まだ俺の横で眠っている まさか、あんないやらしいメイド姿になるとは… 思い出すと滝沢君が熱くなる イヤイヤイヤ 俺は、朝から何を考えているんだ 瑞樹の寝顔は、相変わらず可愛らしく 穏やかな顔をしている 出逢ったあの頃は、少しクマがあった気がする 俺が愛すれば愛する程、華開いて行く瑞樹が眩しく感じる 瑞樹が愛してくれればくれる程 俺も元気になれる …滝沢君もなんだが 苦笑いが出てしまう 瑞樹の顔に髪がかかっている スッと救い上げ額にキスをした 「瑞樹、俺と出逢ってくれてありがとう…」 「……んっ…宗吾さん?」 「瑞樹…起こしちゃったか」 「今…何時…です?」 「ん、夜明け時かな」 「!!芽生く」 「今日は、芽生いないだろ?」 「あっ、そうでした」 「瑞樹、昨日はごめん。無理させたよな」 そう声をかけると 「僕も…して欲しかったから…」 顔を赤らめながら伝えて来る そんな瑞樹がいじらしく 可愛らしく、愛しくて仕方がない 「さ、もう少し寝ようか 寝て起きたら芽生が居たら出来ない事をしよう」 そう言って俺の腕の中に瑞樹を 引き寄せ目蓋にキスをする 「……んっ」 瑞樹は、何も言わず 俺の胸に頬を近付け目を閉じる 「…大好きです」 「俺も大好きだ、愛してる」 こうしてまた抱き合いながら シーツの波にのまれて眠りについた
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