春雷・春風

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「宗吾さん、今日はだいぶ寝過ごしてしまいましたね」 瑞樹が俺の胸で目が覚める 「ああ、そうだな。瑞樹…」 胸元から目線を上げる お・は・よ・う 四回のバードキス 見つめあいながら あ・い・し・て・る の四回のバードキスと 一回のフレンチキス 瑞樹だけだよ こんなに甘い事をするなんて 昔の俺を知っている人間はきっと驚くはず いや、それより俺さえも驚いている これは、瑞樹とだからする 甘い甘い行為 瑞樹とだからしたい 甘い甘い行為 「瑞樹…キスで顔がとろけてるぞ?」 覗き込むと 「だっ…だって宗吾さんが最後に…」 「舌絡めたから?」 ニヤリ笑って顔を見る 「も~……そうです!!」 照れる瑞樹が可愛くて抱き締める 朝食ではなくブランチをとる 二人でキッチンに立った いつもだと 瑞樹と俺の間に芽生が居てワイワイ楽しく支度をするが 今日は、なんだか甘くなる 「瑞樹」 「ん?」 振り向いた所でキスをする 「あっ……宗吾さん…」 「いいだろ?たまには気兼ねなく」 「もぅ…」 照れながらも嬉しそうに口角が上がる瑞樹に 後光がさすように日があたる 「瑞樹…綺麗だ」 とろけるような声が出てしまった 「なっ、何を言っているんですか…宗吾さん 夜には、芽生くんお迎えに行かなきゃなんですから早く…」 「そうだな、早くまた瑞樹を食べないと…」 そう言ってまた深いキスをする 「あぁん…んふっ……」 瑞樹がとろける 「なぁ、瑞樹知ってるか?」 とろけた目で首を傾げて来た 「5月23日は、キスの日なんだって」 「…キスの日ですか?」 「ああ、キスの日 7月6日もキスの日 それも「国際」キスの日」 「キスの日って二回あるんですね」 瑞樹は、頬を紅く染めながら喋る 「いや、俺と瑞樹は毎日がキスの日だよ」 頬に手を置き引き寄せ またキスをする この甘い空気が一生続くように ひたすら瑞樹に甘くささやく 「瑞樹…好きだ…愛しているよ」 二人だけの時間をもう暫く堪能したい
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