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書生になりました
ふぅ…
教えてもらった住所と
スマホの地図アプリを頼りに
ようやく見付けた先生のお宅
「すっご…」
都心の一等地に昔ながらの日本家屋
「あたし…本当に書生でいいのかな」不安がよぎる
いや、当たって砕けても構わん!!
「たのもー!!じゃない!ごめんくださ~い」
数寄屋門の引き戸を引く
「何奴じゃー」
野太い男性の声が響く
「あ、あ、あ、あ、し、志生帆 海先生のお宅でしょうか?あああのぉ~」
「ああ、海の書生か、入れ」
「おそれいります…」
「遠い所お疲れ様でした」
お茶と茶菓子を出してくれる…
海先生…だよね?
「初めまして。私が志生帆 海です。
そして、さっき会ったのが私のお祖父様です」
うわ~海先生~
ひゃ~オーラヤバイ!!オーラヤバイ~
完全にミーハー
「お祖父様、何か無茶な事しなかったかしら?」
「無茶?は、まだ…ただ、声が通りますね」
「ああ、お祖父様剣道の有段者で、いまだに稽古つけたりしてるから」
「なるほど!だからお元気なんですね」
「元気過ぎて…」
━━バンバンバンバンバーン━━
「海、話は終わったか」
「いえ、まだ…」
「もう、いい、お前来い」
海先生見ると苦笑いしながら
手でどうぞってしてる
「お前、名は?」
「はいっ!みおです」
「よし、みお行くぞ」
「えっと…お祖父様?」
「お前のじい様ではない」
「え~………お館様」
「うむ、参るぞ」
こうして私の
志生帆 海先生のご自宅で
書生生活が始まった。
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