最良?最悪?

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 今の日本は嘘という名の雪が降り積もって重みに押しつぶされそうになっているような国だ。と言うのも政府の発表も東京都の発表も大阪府の発表も何もかも大本営発表と同等と言えるものであるのに誰も彼も臭い物には蓋をして綺麗事を持て囃し、真実には触れず、遣り過ごすことに慣らされているから良いように誤魔化され、或いは果然、真実を見ようとせず、或いは正常性バイアスがかかり、事態は悪化するばかりなのだ。  本来、入院させなければいけない者を軽症或いは入院療養等調整中として自宅療養(事実上、自宅放置。夫婦や家族で住んでいる場合は自宅感染)させ、病床逼迫医療崩壊していないように見せかける。例えば、東京都は1月20日、病床使用率29%と発表したが、実際には約五千の空きに対し、本来、入院が必要な者、即ち自宅療養者と入院療養等調整中対象者を合わせると約三万六千人いるから空きの71%全部使用しても三万人以上入院させられない状況なのだ。つまりとっくの昔に医療崩壊しているのにまだ七割以上も余裕がありますよと大噓をついている訳だ。それなのに都知事に対し、マスコミは何も突っ込まない。おまけに仮令、軽症でも無症状でもその4割近くが深刻なる後遺症に見舞われることを何も伝えない。だからオミクロン株は重症化リスクが低く大抵、軽症か無症状で済むという知識しか得られず、単なる風邪だと思えばいいとビートたけしともあろう者までが(歳だからか)アホなことを提言して国民をミスリードしてしまう。  新型コロナウィルス感染症対策分科会会長はもっとアホでブレインフォグになったのか、ステイホームも人流抑制もPCR検査も必要ないと、これが分科会会長の言うことかと呆れ返る程の言語道断な提言をするくらいだし、他の専門家も五十歩百歩で且つPCR検査を推奨しない厚労省に忖度するから日本は規制が緩いし、全国的に検査が行き届いておらず、公表される感染者数は氷山の一角に過ぎないのだ。で、実数は少なくともその10倍はあると見るのが妥当で今、一日当たり5万と公表されているから、これから悩障害、ED、脱毛等後遺症に悩まされる人が計算すると、毎日20万近く生じることになる。  この儘、感染拡大が勢いづいて季節要因で収まるまで続くとなると、この国はこれから数か月後、真面に働けない人や首になる人が多数出るだろうから何かとままならないことや正常に機能しないことが多々出て来て経済が回らなくなる上、無理矢理、経済を回そうと無症状者を働かせて感染者を指数関数的に増加させ、後遺症に苦しむ人を増大させ、却って経済がより回らなくなり、とんでもなく困窮した事態に陥るだろうから、とてもじゃないが、単なる風邪と捉えることは出来ないのだ。  だから感染拡大を防がないといけないのだが、分科会会員であり日本感染症学会理事長も検査を徹底的にやって陽性者を隔離するというのが感染拡大防止の鉄則なのに軽症者はPCR検査をしなくて良いとウィルス拡散を促す発言をする始末。こんなのが未だに報道テレビ番組のコメンテーターとして国民に提言していることもあって最早どんな対策をしても手遅れの状態にしてしまった。而もファイザー社から年間一千万くらいの製薬マネーをもらっているのだ。これでは仮令ファイザー社のワクチンが推奨できないものだとしても推奨することになるから利益相反に当たる。  斯様にお偉方の医学者も右翼の政治家同様、ノブレスオブリージュの精神が欠けていてモラルハザードを犯している。国民を指導する立場の人間たちがこれでは国を守れる訳がない。  守るどころか国民の為に使う金を132億円もぼったくりしていて前述の分科会会長なぞは国から補助金(税金)をたんまりもらっておきながら多くの病床を患者に提供せず自宅療養を強いているのだ。  政府も政府で現在も沖縄で米軍普天間飛行場を名護市辺野古へ移設する工事を進めているが、地盤が悪く完成する可能性は低いと米シンクタンクは見ていて現に遅々として進まず、而も中国などの外部からの攻撃を受けた場合、脆弱で2.3発の精密誘導弾の攻撃を受ければ滑走路は跡形もなく消え去るだろうと米の識者に見られているのにナンセンスにも抑止力維持に不可欠として税金で工事を続けさせているのだ。全くの無駄遣いだ。大体、中国のドローン兵器や北朝鮮の極超音速弾道ミサイルはアメリカから在庫一掃セールスのように買わされたパトリオットミサイルでも何でも撃ち落とすことは不可能な上に一回の攻撃で24億円をどぶに捨てることになるのだから防衛費を増やせば増やす程、損失となるのに政府は軍拡しようとしている。これでは却って防衛にはならず中国や北朝鮮を挑発することになって攻め込まれたり、軍拡が進むと国力を過信して敵国へ攻め入り、国民を守るどころか戦争に巻き込んだりすることになり兼ねない。  だから防衛費を増やすのではなく減らして、その分を社会保障費に充て、税収を社会保障費に充てていると偽って実は法人税所得税の減税分に充てている消費税制を廃止するべきなのだが、政府は貧困に喘ぐ国民を助けようとしない。  自国通貨を持ち、自国通貨建て国債が100%を占める、この日本では経済学的な上限、インフレ率2%まで金を増やして良く、それを超えハイパーインフレになったとしても法人税所得税を累進課税にするなどして富裕層から税金徴収して調整すれば良く、政府のデフォルトリスクは有り得ない、つまりベーシックインカムは可能なのに、このコロナ禍に於いて金を刷っても国民に特別給付金をたった10万円、それも一回しか配らないのだ。  また中小企業は生産性が低いから支援金をやっても無駄だとして中小企業を切り捨てて行く代わりに大企業や株主ばかりに金が回るようにし、一般市民の消費を減少させ、多くの業者を疲弊させ、労働者の賃金を下落させた政府。この悪しき構造を作り上げた元凶は国民が支払う税金を食い物にして国民の為に使うべき金を平気で利権の為に使い、行政の私物化、公私混同をやりたい放題にし、金持ち優遇税制を敷いた上、数々の疑獄事件を起こし、同じ穴の貉である悪漢を検察総長に任命して逮捕を逃れ、自身の安泰を図った安部晋三だ。ほんとにこいつは良心の呵責に苛まれたことのない性根の腐りきった極悪人で、それこそ地獄行きの万死に値する大罪人なのだ。  こいつが元で金の使い方が全くなっていなくて政界財界官界の贈収賄は酷くなるばかりで数々の疑獄事件に於いてもどれだけの膨大で無駄な金が動いたことか、自余にも配布には466億かかり、色んな悪評を買って配布を断念して倉庫に眠ることになり、保管代が占めて約14億に上ったアベノマスクは税金を貪る伴食宰相たる安部晋三の象徴と言え、コロナ禍なのに自分の都合でIOCのバッハ会長に頼んで無理矢理開催させた東京オリンピックも然りで、一年延期による追加費用や杜撰なコロナ感染対策の費用の拡充など公的支出を計上した結果、巨額の赤字を生み、その穴埋めを税金で賄った上、感染者を増大させることになったのだ。そんな害悪になるばかりで実りのないことに税金を使うくらいなら地震や台風に備え、河川整備や電柱地中化に使い、失業者に仕事を与えろと言いたい。大地震が起きて電柱が倒れたら救急車も走れやしないからこの場合にも国民を救えないじゃないか。  地震大国日本に於いて国民を守ろうとするなら防衛費に予算を充てるより公共事業関係費に充てるべきで況して老朽化している所へ持って来て大地震が起きれば、メルトダウンする恐れのある原発を再稼動しようなんて以ての他だ。  極めて重大な危険と隣り合わせの高井もまた自宅療養を強いられ、数か月が経ち、貧困に苦しみ、救われない国民の一人なのだが、景観も悪くする電信柱を何の気なしに眺めていると、そこへうわあ!やだー!禿げる!禿げになる!なぞと叫喚しながら半狂乱になって駆けて来た男が通り過ぎた。  会うと、必ず白眼視する近所の金持ちのボンボンで確かに後遺症により頭髪が大分抜け落ち、眉毛も薄くなっていたので高井はざまあ見ろと溜飲を下げることが出来た。  次にボンボンの妹の隆美が歩いてやって来た。この令嬢も普段から高井を馬鹿にしていたが、どうも態度が違う。 「あら、高井さん、こんな所で会えるなんて嬉しいわ」 「えっ?」 「折角だからデートしない?」 「はっ?」 「ね」と隆美は言いながら高井と手を繋いだ。彼女は満面笑顔である。  隆美と歩いて行く内、高井は悟った。隆美は後遺症により脳障害になり、自分にとって都合よく人格が変わったのだと。  高井は彼女が美人だから当然の如く嬉しくなったが、自分の異変にも気づいた。自宅で彼女とベッドインするも後遺症により勃起しなかったのだ。ところが、脳がいかれている隆美は、たっくんのおち〇ちんはちっちゃくてふにゃふにゃしてて入りにくいけど気持ちいいと喜んだ。  一方、高井は当然ながら気持ち良くならなかったものの隆美の笑顔に癒された。で、この結果が最良なのか最悪なのか訳が分からなくなるのだった。  
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