雪兎くんの宣伝屋講座

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 しまった、背後への注意が疎かになっていた!クラスメートのモブに、小説の執筆画面を見られてしまった…。  数年前の悪夢が蘇る。あの時も、背後からスマホの画面を見られて…見られて…。いや、特に何も起こらなかったんだけどね。悲しい程に。相手もエブ作家だったので、自分の作品紹介されたくらいで…。  とりあえず、現状に目を戻そう。敢えて名前を紹介するまでもないモブ男子は、俺のスマホを奪ってクラスの連中に見せ始めた。やめろ!あんまりこの俺を怒らせると、次回のモブ攻め小説に登場させてやらないぞ!  「柔道部の『I』に恋をしたって…。これ、ぜってー岩本の事だよな?おい見てみろよ、岩本ォ!」  おいやめろマジで!自分の名前を呼ばれた、岩本が振り返る。モブの察した通り、この作品は俺自身の岩本に対する想いを綴ったもの。彼、岩本がスマホの画面を覗く。もう駄目だ、おしまいだ…!  …その時。
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