ミッション 

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【ミッション実行まで、後20ヶ月】 スーパーコンピューターを駆使し、2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻を予測したイチのレポートにより、北方領土奪還プロジェクトが組織された。そして、そのミッション実行開始は、2022年3月末と決定された。 スーパーコンピューター「京」の約1/4が分離され、ホーム(歯舞学園)に移設され、その名称は『K』と命名された。『K』のシステムは人工知能(未来予測)に特化したシステムが組み込まれ、過去100年間の全世界の軍事紛争に関連するあらゆる情報が”K”の記憶として、メモリーされていた。 イチはその人工知能”K”が、現代の日本に合致する答えが出せるよう、誘導プログラムを適宜設定し、更に現代の高度な情報化システムをその情報を”K”に与えることであった。 「未来予測」の具体的な内容は、ミッション司令部からメールで届けられる。司令部は、その所在地も概要も全く知らされてはいない。 最初に届けられて指令は、2022年4月に行動(北方領土奪還)に必須な全システムの概要とその構築計画であった。 これは『北方領土奪還ミッション』の、20ヶ月前から始まる物語である。
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