夕景の依頼人

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「はい。えっと…」 困ったような表情で、あざみが私を見つめる。 「くろか、でいいわよ」 私は、笑みを零す。 「あ、くろかさんなら、きっと、ここに書いてあること、分かるんじゃないかなって。茉莉ちゃんの場所だって…」 私は、便箋から、手紙を丁寧に取りだし、広げる。 便箋と同じ淡い青色に、綺麗な瑠璃茉莉の花がプリントされた手紙には、こんな文面が記してあった。
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