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え…?つまり、神様もいるってこと?
「あんたを連れてきた、山姥切国広がその例だな」
え?!
あの人、神様だったの?!
「つくも神は通常の人間のように霊力、魔力を持つ。しかし、神力は持っていない。つまり我々は中途半端な存在なんだ」
堀川さんの説明によると、この世界の生物は魔力、霊力、神力を持っているらしい。
そのうち、神力を失うと死んでしまうそうだ。
神力は体に溜まりやすい性質だが、人間や虫、魚とかが持っている神力は非常に少なく、100年も持てない。
ちなみに霊力を失うと植物状態になり、魔力を失うと体が動かなくなるらしい。
そして、この世界の生物は天上人と地下人に分かれいて、人とか木とか魚とかは地下人、神様や神使と呼ばれる動物(例えば牛や狐など)は天上人らしい。
まあ、情報量多すぎてなんも分からないんだけどね。
で、つくも神は天上人でも地下人でもないそうだ。
神力がないから。
結果的に言うと、神力さえ増えれば神様になれるということだそうだ。
「山姥切国広はかつて化神という力が膨大になった姿になったことがある。しかし、国王様のセラピーによりあの“大神”と呼ばれる強力な姿となったんだ」
「狼?」
「大きい神、大神だ」
「あっ、すいません」
「で、我ら菊桜軍の軍員も妖退治のために大神になる必要がある。しかし…」
そこで堀川さんは口を止めた。
そして、私にニコっと笑いかける。
「少し話しすぎたな。さて、家に帰ってもらおうか。高知支部に連絡させて家まで護衛をつけさせよう」
「ちょちょちょちょっと待ってください」
「どうした?」
「あの、多分高知にわたしの家ありません」
「え?」
「わたし、異世界転移したかも…」
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