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この、黒く重たい鉛のような感情が、胸の中に降り積もるようになったのはいったいいつの頃からだっただろう。
「わぁ、莉菜ちゃんはまた満点!すごいわねぇ!」
小学生の時に通っていた学習塾。
いつも満点を取り褒められていたのは、私ではなく友達の莉菜ちゃんだった。
「沙雪ちゃんは惜しかったね。次はもう少し頑張ろうか!」
「......はい」
塾の先生に手渡された答案用紙は90点。
決して悪くはない点数だ。私なりに勉強もとても頑張った。
それでも、褒められたのは満点をとった莉菜ちゃんだけ。満点じゃない私は「もう少し頑張りましょう」の烙印を押された。
思えばこの時に、心の中に言い様のない違和感を覚えたことが、この感情に気がつき始めた最初のきっかけだった。
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