謎のパウダー

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謎のパウダー

「うわあ〜、良く寝た〜」 チャイムの音に、ガバッとヨガヲは跳ね起きた。 「よ〜し、食べるぞお〜」 今から給食の時間なのだ。 「やれやれ、これだからヨガヲはいけませんね。学校は給食を食べにくるところじゃありませんよ」 ソージがあきれている。 「今日の給食はなんだろな〜。やった〜、カレーだ〜!」 ヨガヲはガッツポーズ。 「ヨガヲくんったら、ほんとにカレーが好きよね〜」 ケロコもあきれている。 「うん、おいらんちは、毎日必ずカレーを食べるんだあ〜」 「そんなに食べて飽きないんですか?」 「カレーはどんだけ食べても飽きないなあ〜。カレーを食べると体がポカポカしてくるんだ〜。ソージも食べろよ〜」 「ぼくは今日の夕食がカレーではないかと、今から心配しているところです」 「なんで給食がカレーだと家でもカレーなんだろうなあ〜」 「ヨガヲくんのところはいつもでしょ〜」 そんなことをいいつつも、みんなカレーが大好きなのだ。 しかし、年がら年中カレーを食べまくっているヨガヲはひと味違う。 「いっただきま〜す」 「やだ〜、ヨガヲくん、カレーにもカレー粉かけるのお〜?」 「うん。学校のカレーじゃ辛さが物足りないんだ〜」 マイカレー粉を取り出して、ドバドバかけはじめた。 「ヨガヲくん、筑前煮にもかけてたわよね〜」 「うん。おいら、いつもカレー粉を持ち歩いてるんだ〜」 ガツ、ガツ、ガツ、ガツ。 ヒイーッ! ボオーッ!口から火をふくヨガヲ。 クラスメイトの岡血面子(おかちめんこ)の前髪が焦げてしまった。 「どっひゃあ〜、辛れー!これがうまいんだ〜」 ヨガヲは全世界の小学生の中で、一番辛いものに強いのだ!
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