謎のパウダー

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「嫌ですね、ヨガヲは。今はカレー粉よりもこれですよ」 ジャーン! ソージは不思議なパウダーの入ったビンを取り出した。 「これは、一振りするだけで、どんなまずい料理も中国皇帝料理の味に変わるという、魔法のパウダーです」 「なんだ〜、給食はそんなのかけなくてもおいしいぞ〜」 「だったら、カレー粉をかけるのをやめなさい」 「カレーがないとノイローゼになるんだから、しょうがないだろ〜」 「ヨガヲくん、それってカレー依存症よ。ケロコ、テレビでやっていたのを見たわ。日本人の7割は、カレー依存症なんですって」 「ヨガヲみたいに、カレー粉ばっかりかけているからですよ。カレーだって、この魔法のパウダーを振りかければ、ほら、あっという間に中国皇帝料理に早変わり」 パラパラパラパラ。 ソージはパウダーを振りかけた! パクッと一口食べてみる。 「うん、うま〜い!」 「ほんとか〜?」 そのとき、クラス中から歓声が沸き起こった。 「うま〜〜〜〜〜い!」 「う〜〜ま〜〜い〜〜!」 「デリシャ〜スざますよ〜!」 「グ〜レイト〜〜!!」 「なんだ、なんだ〜?」 なんと、みんなの手には、ソージと同じパウダーのビンが握られている。
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