タイミングの悪さを恨みます

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そして、何が起きているのか状況が把握できないまま… 嵐の言葉が耳に響いた。 「父さん、バイト希望!俺の友達~!」 ーーと、友達っ!?・・・じゃ、なくてっ!! 今…何て言った… …? 「おー。嵐おかえり。バターあったか?」 「あった。でもあらかじめ言っとけって竜さんキレてたぜ?」 店内から姿を現したパティシエの男性を、嵐は『父さん』と呼んだ。 何かの聞き間違いかと耳を疑うが、そのパティシエの顔を見ればすぐに分かる… … 女性的な、しかし凛とした男らしさを感じるその瞳は… 嵐と、そっくりだった。
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