失恋の痛手がつきまとう

1/12
前へ
/142ページ
次へ

失恋の痛手がつきまとう

なぜ自分は昔からこうなのか… ここぞという時にいつも、災難が降りかかるのだ。 最近ではそういう星の元なのだ…と割り切る方法も覚えつつあったのだが、今回のことに関しては… 無情過ぎる。 「ちぃ、どうした?元気ない…」 自室のソファに座り小さくため息をつく知桜を、一斗が隣から覗き込む。 生まれた時から…いや、それよりも以前から一緒にいる一斗は、知桜に甘い。 それは甘いというよりも"過保護"と言うべきか。 双子なだけあって、知桜と一斗は見た目はよく似ている。 昔はよく、どちらが知桜でどちらが一斗かと周りを混乱させた。 しかし内気で頼りない知桜とは違い、弟である一斗は優秀で頼もしい存在である。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加