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旅日和〜そこにたどり着くまでの物語
こんにちは。ボクの名前はアールグレイ。しがない旅人…とでも名乗っておこうかな。え、何してるのかって??。
「ボクの行動はいつも至ってシンプルだよ。最低限の荷物片手に西へ東へ。はたまた世界の反対側に旅をするのさ」
え、誰も聞いてないじゃないかって?
お金は。家はどうするんだって?まあ聞きなよ。これから旅を終えたら話すかもね。それに、
「通り過ぎる風が聞いているかもしれないよ」
さわさわと風が通り過ぎていく。なーんてね。
「ニャー」
ひょっこりと長い尻尾をパタパタしなくても忘れないよ。
そっと抱き寄せたこの子は黒猫のノワール。旅をしてる間に一緒になったんだ。自由気ままな性格同士、仲良くやってるよ。
もうすぐあの街につくんだから!!
寝止まりしている美しい廃墟にテントを張って温かいお茶を淹れてから、いつの間にか習慣付いた日記帳をカバンから取り出す。パラパラとページをめくる。
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