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かつての後悔を
友達ができた。
それは、寂しい山奥に住む私の元を訪れてくれた、まだ幼い鉱物が好きな少年。少年と一緒に星空のような坑道を巡って言葉を交わした時間は楽しいものだった。
私は、あの少年とまた会えるだろうか。
あの少年を家族の元へと帰したあと、かつて友達だった少女のことを思い出した。彼女も鉱物が好きで、初めて会った時に庭の石を一生懸命拾っていたっけ。
そんな彼女と友達になって、けれども、時の流れに疎い私がほとんど会いに行かずにいるうちに、彼女は成長して、そのうちに寿命を迎えてしまった。
今度は後悔しないように、もっと友達に会いに行きたい。
ほんとうは、君とももっと会って話がしたかったよ。
私の、初めての大事な友達。
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